偏差値30からの生物基礎まとめ

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日本のバイオームを決めるものは何か 【第32回】日本のバイオーム

日本のバイオーム

 前回は、環境の違いによって世界には様々なバイオームが発達することを学びました。今回は、日本にはどのようなバイオームが発達するのか、また、その要因は何かを見ていきましょう。

 

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復習)バイオームを決める要因

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 バイオームの中心は植物で、植物が生育するため特に重要なのが、気温降水量でした。そのため、どのようなバイオームになるのかは、植物の成長に影響を与える、「年平均気温」「年降水量」によって決まっていました。

 日本の年平均降水量は、地域によって異なりますが、およそ1000mm~3500mmとなっています。これは、森林が発達するのに十分な降水量であるため、日本では国土の2/3が森林となっています。

 

日本のバイオーム

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 それでは、日本に発達するバイオームを確認しましょう。日本では主に、針葉樹林、夏緑樹林、照葉樹林、亜熱帯多雨林の4つのバイオームが発達します。

 

針葉樹林

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 冬の寒さが厳しい北海道の東北部や本州の高山地帯には、針葉樹林が発達します。針葉樹は、小さく針のような葉が特徴です。植物は、オシラビソ、エゾマツ、トドマツなどが優占します。

 

夏緑樹林

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 北海道南部の低地や東北地方、関東地方などには夏緑樹林が発達します。夏緑樹林では、夏に緑の大きな葉をつけ、秋には紅葉し、冬には葉を落とすのが特徴です。植物は、ブナ、ミズナラ、カエデなどが優占します。

 

照葉樹林

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 冬の寒さが比較的緩やかな関東から四国、九州地方には、照葉樹林が発達します。照葉樹林は、葉は冬にも落葉せず、光沢があるため、照葉樹と呼ばれます。植物は、シイ、カシなどが優占します。

 

熱帯多雨林

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 高温で雨の多い九州南端から沖縄までは、亜熱帯多雨林が発達します。亜熱帯多雨林は背の高い木々が生育し、河口にはマングローブが広がっています。葉は照葉樹のように冬にも落葉せず、光沢があります。植物は、アコウ、ガジュマルなどが優占します。

 

日本のバイオームと樹種

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 針葉樹林には、常緑針葉樹が優占します。冬の凍結や乾燥、強い風から身を守るため、小さい針のような葉をつけます

 夏緑樹林には、落葉広葉樹が優占します。春から秋まで活発に光合成を行い、冬には落葉する葉を持ちます。

 照葉樹林には、常緑広葉樹が優占します。冬が穏やかなため、1年中葉をつけていますが、冬の乾燥に耐えるため、表面がクチクラ層でコーティングされています

 亜熱帯多雨林には、常緑広葉樹が優占します。照葉樹林と同様に、1年中葉をつけ、葉の表面はクチクラ層で覆われています。土壌が薄く、根を深く伸ばせないため、板根という根をもつのも特徴の一つです。

 

日本のバイオームは何で決まるか

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 図は、関東地方のバイオームの分布を示しています。夏緑樹林、照葉樹林、針葉樹林がまばらに分布しているのが分かります。これはどうしてなのでしょうか

 バイオームを決める要因は主に気温と降水量でしたが、日本の場合、降水量は十分にあるので、主に気温によってバイオームが決まります

 気温に影響を与えるのは、緯度標高です。

 

水平分布

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 水平分布とは、緯度に応じた水平方向のバイオームの分布のことを言います。

 地球儀の横の線を緯線と言いました。北半球では、北に行くほど緯度が高くなり、緯度が高くなると気温も下がります日本は南北に細長い地形をしているため、緯度の違いによる気温の変化によって南北方向に異なるバイオームが発達するのです。

 

垂直分布

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 垂直分布とは、標高に応じた垂直方向のバイオームの分布のことを言います。日本は南北に細長いだけでなく、中央部には高い山々が連なっています。

 低地から高地にかけて気温が低下していくのに合わせて、発達するバイオームも変化していくのです。

 また、関東地方では、標高が2500mを越えると、気温が低く、天候も安定しないことから、背の高い木が生育することができなくなります。このように、高木が生育できなくなる境界のことを森林限界と言います。

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以上です。お疲れ様でした。