偏差値30からの生物基礎まとめ

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アクセルとブレーキの役割を担う自律神経系 【第21回】神経系と自律神経

神経系と自律神経

 前回は、意識的な反応に関わる大脳、無意識的な反応に関わる脳幹について学びました。また、情報は神経細胞(ニューロン)を通して伝えられることや、神経の集まりを神経系と呼び、役割によって中枢神経系末梢神経系性神経系自律神経系など、様々な名称があることも分かりました。

 今回は、無意識のうちに体の状態を調節する神経である自律神経について詳しく見ていきましょう。

 

 

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復習)神経系

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 まずは復習です。図の左側は体の中にある神経を描いたもので、神経の集まりを神経系と言います。神経系は大きく2つに分けられています。脳や脊髄などの司令塔は中枢神経系と呼ばれます。一方、中枢神経系と体の各部を結ぶのが末梢神経系です。末梢神経系はさらに2つに分けられ、ものを見たり聞いたり、掴んだりなどの意識的な反応に関わる神経系は体性神経系と呼ばれるのに対し、発汗や心拍数の調節などの無意識に調節される反応に関わる神経系は自律神経系と呼ばれます

 

自律神経のはたらき

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 自律神経は無意識のうちに体の状態を調節する神経のことです。自律神経の働きをまとめます。①意識と無関係に調節する②急激な変化に対して、緊急的に対応する③拮抗的に作用する。この3つです。

 

交感神経と副交感神経

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 自律神経は、交感神経と副交感神経に分けられ、これらは拮抗的にはたらきます。拮抗的にというのはお互いに反対の効果をもつということです。交感神経は緊張しているときに優位に働く神経であるのに対し、副交感神経はリラックスしているときに優位に働く神経です。

 

交感神経と副交感神経の分布

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 図は体内の自律神経のつながりを表しています。赤い線は緊張しているときにはたらく交感神経青い線はリラックスしている時にはたらく副交感神経です。これらは、ほとんどが同じ器官に両方とも分布していることが分かります。

 

交感神経と副交感神経のはたらき

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 交感神経と副交感神経は、様々な器官とつながっています。例えば、瞳孔交感神経がはたらくと拡大し、副交感神経がはたらくと縮小します。心臓は、交感神経がはたらくと心拍数が上がり副交感神経がはたらくと心拍数は下がります胃や小腸などの消化管では、交感神経では運動が抑制され、副交感神経では運動が促進されます。消化管の運動はリラックスしている時の方がよくはたらくということです。また、寒いときなどに鳥肌が立つことがありますが、交感神経が立毛筋を収縮させると起こります副交感神経は立毛筋には分布していません

 このように、ほとんどの器官は交感神経と副交感神経の2種類の自律神経が分布しており、これらは、お互いにアクセルとブレーキのようにはたらきを調節しているのです。

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以上です。お疲れ様でした。