偏差値30からの生物基礎まとめ

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美顔ローラーって意味あるの? 【第15回】体内環境と恒常性

体内環境と恒常性

 ヒトの体は、多数の細胞からできています。このような生物は、多細胞生物と呼ばれます。多細胞生物の細胞の周りは、体液という液体で満たされていますが、この体液の状態、つまり細胞の周りの環境を体内環境と言います。体内環境とはどんなものなのか、みていきましょう

 

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体外環境と体内環境

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 冬に寒そうにしている少年の図を載せました。この少年を取り巻く、体の外の環境を体外環境と言います。具体的には、温度湿度のことです。

 一方で、体の内側、細胞の周りや細胞の集まりである組織を取り巻く体液の状態を体内環境と言います。私たちは、暑い場所や寒い場所のように様々な体外環境のもとで生きていくことができます。これは、体内環境である体温が36℃~37℃に保たれているおかげなのです。体内環境には、体温の他にも、血圧心拍数血液の濃度など様々なものがあります。

 

恒常性

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 体内環境が乱れてしまった時、それを一定の範囲内に戻そうとするはたらきがあります。例えば、激しい運動をしたときの体温心拍数の変化を見てみましょう。

 体温は、運動前には36.5℃ですが、運動中には上昇し38.0℃になりました。しかし、運動後には再び36.5℃に戻りました。心拍数も同様に、運動前には1分あたり70回でしたが、運動中には140回まで上昇しました。しかし、やはり運動後には再び70回まで戻りました。このように、体内環境が乱れても、体液の状態を一定に保とうとするはたらきを恒常性(ホメオスタシス)と言います。

 体内環境を調節するおおもとは脳などの中枢神経にあります。運動をすると、心拍数が増え、体温が上昇しました。この情報が脳に伝わり、脳が体温や心拍数をもとに戻すように体にはたらきかけたために、再び体内環境が元の状態に戻ったのです。

 

体液

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 多細胞生物の場合、細胞の周りを囲んでいるのは体液です。ということは、恒常性とは、体液の状態を一定に保つことということができます。

 体液とは、血液組織液リンパ液の3つに分けることができます。血液は、血管を流れる体液で、酸素や栄養素、老廃物を運んでいます。血液は血管を通っていますが、血管の遠くにある細胞にはどのように栄養を受け渡しているのでしょうか。実は、血液は血管から組織に染み出し②組織液となります組織液は、各細胞に酸素や栄養素を届け、老廃物を受け取る役割を持ちます。そして、老廃物を受け取った組織液のうちのほとんどは、再び血管の中に戻ります。組織液の一部はリンパ管の中に流れ込み、③リンパ液となります。リンパ液は、脂肪分を運んだり、組織液を再び血管の中に戻すはたらきをしています。

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 体液には、血液、組織液、リンパ液の3種類がありました。血液は、心臓のはたらきによって、常に血管内を循環するようにできていますが、リンパ液は直接心臓のようなポンプで押し出されているわけではないので、筋肉の運動などによってゆっくりと血管に合流します。そのため、運動を習慣的に行っていない場合、リンパ管内に老廃物がたまり、むくみなどの原因となります。そこで、登場するのが美顔ローラーです。

 実はリンパ液の流れは、外部から皮膚に対する軽い刺激によっても向上することがわかっています。よって、美顔ローラーやリンパマッサージでむくみをとるというのは、科学的にも理にかなった方法と言えそうです。

 

以上です。お疲れ様でした。