偏差値30からの生物基礎まとめ

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DNAはタンパク質の設計図としてはたらく 【第13回】DNAとタンパク質合成

DNAとタンパク質合成

 前回は、タンパク質や核酸がどのような物質なのか確認しました。今回は、DNAの遺伝情報からどのようにしてタンパク質が作られるのか見ていきましょう。

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セントラルドグマ

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セントラルドグマ

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 鶏肉を食べても鶏にはなりませんし、牛を食べても牛にはなりません。それは、鶏や牛とヒトの筋肉の細胞に含まれるタンパク質では、アミノ酸の並び方が異なるためです。タンパク質は、胃や小腸で消化・吸収され、アミノ酸という物質に分解されます。タンパク質の設計図として、アミノ酸の並び方を決めているのはDNAです

 タンパク質が合成される過程を見ていきましょう。まずDNAの塩基配列RNAに写し取られます。そして、RNA塩基配列タンパク質のアミノ酸配列に変換されていきます。

 このように、遺伝情報がDNAからRNA、そしてタンパク質へと一方向に流れるという原則を、セントラルドグマと言います。

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⑵転写と翻訳

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転写と翻訳の例え話

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 なぜ、DNAから直接タンパク質を作らないのでしょう。図に例え話を載せました。まず、ある図書館に、貸出禁止の料理本があったとします。この本に書いてあるレシピを家で再現したい時、あなたならどうしますか。現代っ子スマホで写真を撮ると答えるかもしれませんが、ここではコピーを取ることにしましょう。紙でできている料理本からコピー用紙に情報を写し取るわけです。

 そしてこのコピー用紙を家に持ち帰ります。レシピを読んで作り方を解読し、食材を使って料理を作ります。

 このように、大切な本は貸し出しができないため、家で読みたい場合はコピーをとるしかありません。そして料理のレシピを再現するためには、文字を解読して食材を組み合わせていく必要があります。

 

転写と翻訳

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 実際に細胞内ではどのようになっているのでしょうか。細胞内の様子を図で示しました。細胞の核内にはDNAが収められています。DNAはとても大切なものなので、核の外に持ち出すことができません。そこで、同じ核酸であるRNA塩基配列をコピーしますが、これを転写と言います。次に、転写されたRNAが核の外へ移動します。ここで塩基配列が解読され、アミノ酸が組み合わされていくのです。これを翻訳と言います。このようにしてDNAからRNA、タンパク質へと遺伝情報が流れていきます。

 

転写

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転写の過程を詳しく見てみましょう。転写は、DNA複製の過程と似ています。まず、DNAの塩基同士の結合が酵素によって切られます。この時、1本ずつに分かれたDNA鎖の片側だけがRNAに転写されます

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 ここに、塩基の相補性を利用してRNAヌクレオチドが結合していきます。GにはC、TにはA、CにはGとここまではDNAの複製と同じですが、DNAのAに対してはRNAU(ウラシル)が結合します。出来上がったRNAの鎖はmRNA(メッセンジャーRNA)と呼ばれます。

 このようにして、DNAの遺伝情報がmRNAに写し取られる過程を転写と言います。

 

翻訳

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 翻訳の過程を見てみましょう。翻訳では、RNA塩基配列から、アミノ酸配列が

決定されていきます。ここで、RNAの塩基の種類はAUCGの4種類、これに対してアミノ酸は20種類ありました。そのため、塩基3個で1組となってアミノ酸が1個選ばれることになります。

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 このようにして、mRNAの塩基配列アミノ酸配列に変換されていく過程を翻訳と言います。

 

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以上です。お疲れ様でした。