偏差値30からの生物基礎まとめ

生物基礎の解説を行いながら、高校生、受験生の学習をサポートするブログです。丁寧に解説しているので学び直しや初学者にも最適です。

遺伝用語を身近なモノで例えるとこうなる 【第8回】染色体・DNA・遺伝子

遺伝用語の基礎

 染色体DNA遺伝子、これらは、遺伝を学ぶ上で必ず必要になる用語です。これらの意味の違い、正しく理解していますか。今回はこれらを身近なモノに例えて解説します。

 

f:id:shimasensei:20180228183817j:plain

 

遺伝とは

f:id:shimasensei:20180228184023j:plain

 図に、様々な生物の親子の写真を載せました。それぞれの生物は親子で良く似ていることが分かります。これは、遺伝によるものです。遺伝とは、親の形や性質(形質という)が子に伝わることです。

 

遺伝用語の整理⑴

f:id:shimasensei:20180228184046j:plain

 遺伝用語について整理しましょう。遺伝は形質が親から子に伝わること。その時、親から子に伝わる情報が遺伝情報。親から子に伝わるそれぞれの形質の情報が遺伝子。そして、実際に親から子にその情報を伝える物質がDNA。そして、中学校でも学習した染色体はDNAがタンパク質に巻きついてコンパクトにまとまったものです。DNAは全ての生物が持っていますが、染色体は真核細胞のみにみられる構造で、原核細胞にはみられません。

 遺伝の用語はなんだかややこしいですよね。これを身近なもので例えてみましょう。

 

遺伝用語の整理⑵ 染色体・DNA・遺伝情報・遺伝子

f:id:shimasensei:20180228184103j:plain

 ここでは遺伝用語を「CD」に例えてお話します。

 まず図の上側を見てください。CDはそのまま置いておくと傷がついてデータが読み取れなくなってしまいます。そこで、CDプラケースに入った状態でCDシングルとして売られていますよね。そこからCDを取り出して耳に当てても曲は聞こえてきません。CDの中には、音楽データとして書き込まれていて、耳ではデータを解析できないからです。そこで、CDをパソコンやCDプレイヤーに入れると、その音楽データを解析してとして流してくれます

 次に下の図を見てください。DNAはとても長いヒモのような分子なので、これをそのまま放置しておくとぐちゃぐちゃに絡まって情報が読み取れなくなってしまいます。そこで、DNAタンパク質に巻きついてコンパクトにまとめられ、染色体という形になっています。そこからDNAを取り出してきます。DNAだけでは遺伝子としてのはたらきができません。なぜなら、DNAにはCDに音楽データが入っているのと同じように遺伝子遺伝情報というデータとして書き込まれているからです。この遺伝情報を細胞内で解析すると、例えば血液型や髪質、色素などの遺伝子として認識され、これを設計図として、それぞれの形質が形作られるのです。

 まとめると、「CDシングル」「CD」「プラケース」からできているのに対し、「染色体」「DNA」「タンパク質」からできている「CD」には「音楽データ」が書き込まれているのに対し、「DNA」には「遺伝情報」が書き込まれている「音楽データ」をCDプレイヤーで解析するとそれぞれの「曲」として認識されるのに対し、「遺伝情報」を細胞内で解析すると、それぞれの「遺伝子」として認識されるということです。

 

DNAが存在する場所(真核細胞)

f:id:shimasensei:20180228184118j:plain

 真核細胞の例として植物細胞をあげました。植物細胞の場合、DNAが存在する場所は主に3ヶ所あります。1つ目は「核」です。核には「染色体」という形でDNAが入っています。2つ目はミトコンドリアです。これは独自のDNAをもちます。3つ目は葉緑体です。これも独自のDNAをもちます。

 動物細胞の場合、DNAが存在する場所は、「核」ミトコンドリアの2ヶ所ということになります。

 

DNAが存在する場所(原核細胞)

f:id:shimasensei:20180228184145j:plain

 原核細胞の例として細菌の細胞をあげました。原核細胞では、核という細胞小器官がなく、DNAは細胞質基質内に露出した状態で存在します。

 

f:id:shimasensei:20180228184202j:plain

 

以上です。お疲れ様でした。