偏差値30からの生物基礎まとめ

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光合成によって地球の環境が変わった 【第5回】光合成

光合成

 前々回、代謝の定義を確認し、化学反応には合成反応である同化と、分解反応である異化があることをお話ししました。そして同化の例として光合成異化の例として呼吸をあげました。

 植物は、光合成によって活動するためのエネルギーを得ています。一方で動物は、植物や植物を食べた動物を食べてエネルギーを得ています。つまり、生物は全て光合成によって得られたエネルギーを用いて活動していることになります。今回は、光合成のエネルギーと生物との関係を見ていきましょう。

 

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光合成とは

f:id:shimasensei:20180226170935j:plain 光合成とは光エネルギーを用いて、無機物である二酸化炭素から、デンプンなどの有機物を合成する反応のことです。酸素はおまけとして放出されます。

 

光合成の反応

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 エネルギーの流れに着目しながら、光合成の反応を見ていきましょう。

 まず、①植物が光エネルギーを吸収します。しかし、光エネルギーはそのままの形では利用することができません。光エネルギーは、水を水素酸素に分解するのに用いられます。この時出てきた酸素は外に捨てられます。一方で水素は、②エネルギーの出入りを仲介する物質であるATPを合成するために使われます。そして、③ATPの化学エネルギーを用いて、二酸化炭素からデンプンなどの有機物が合成されます。

 つまり、光エネルギーから直接デンプンを作ることができないため、一旦ATPという物質に化学エネルギーとして蓄え、そのエネルギーを用いて有機物を作るということです。光エネルギーは形を変え、最終的に有機物であるデンプンの中に化学エネルギーとして蓄えられます

 

光合成が行われる場所

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 光合成が行われる場所について、図に示しました。まずは左の植物細胞を見てください。光エネルギーを取り込むためには、植物の細胞の中にある葉緑体という細胞小器官が必要です。葉緑体の中には、クロロフィルという緑色の物質が含まれており、ここで光エネルギーを吸収します。また、葉緑体には、光合成を行うために必要な酵素が含まれています。

 しかし、実は光合成を行うのは植物だけではありません。図の右側を見てください。シアノバクテリアという原核生物光合成を行うことができます。シアノバクテリア葉緑体という構造を持ちませんが光合成を行うために必要なクロロフィル酵素を持っているため、光合成ができるのです。

 

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 地球はおよそ46億年前に誕生しましたが、その当時、大気中に酸素はありませんでした。そのため、38億年前に誕生した最初の生物は、酸素を使わないで有機物を分解してエネルギーを得ていました。

 では、現在の大気中に酸素があるのはなぜでしょうか。それは、27億年前に誕生したシアノバクテリアという生物のおかげです。シアノバクテリア地球上で初めて光合成をした生物として知られています。このシアノバクテリアの仲間が増加し、光合成によってたくさんの酸素が作り出されました。そして、現在の地球のように、大気中に酸素がある環境が作られたのです。

 酸素を用いて呼吸を行う生物が誕生したのは、その後になってからのことだと考えられています。

 

 以上です。お疲れ様でした。