偏差値30からの生物基礎まとめ

生物基礎の解説を行いながら、高校生、受験生の学習をサポートするブログです。丁寧に解説しているので学び直しや初学者にも最適です。

真核細胞と原核細胞の違い 【第2回】細胞の多様性

細胞の多様性

 前回、生物には5つの特徴「細胞でできている」「DNAを遺伝情報として用いる」「代謝を行う」「子孫を残す」「体内環境を一定に保つ」があることを学びました。中でも、「すべての生物は細胞でできている」とする「細胞説」が生物の特徴の中核と言えます。今回は、細胞の構造に焦点を当てて解説します。

 

f:id:shimasensei:20180225135641j:plain

 

⑴細胞の多様性 

生物を2つに分類する

f:id:shimasensei:20180225135714j:plain

 前回、共通の特徴から生物を「動物」「植物」「菌」「細菌」「原生生物」の5つに分類しました。これらの生物の細胞の構造の違いに着目すると、大きく2つのグループに分け直すことができます。その細胞の種類とは「真核細胞」「原核細胞」です。

 

真核細胞

f:id:shimasensei:20180225135731j:plain まず、真核細胞について見て行きましょう。図では、動物植物の細胞の例を示しました。真核細胞とは、細胞内に「核」という構造を持つ生物のことです。核の内部には「DNA」が入っています。これが真核細胞に共通する特徴です。

 

原核細胞

f:id:shimasensei:20180225135750j:plain 次に原核細胞です。図では、細菌の例を示しました。原核細胞とは、「核」がない細胞のことです。ただし、「DNA」は持っています。細胞内の細胞質基質という所にDNAが露出しています。これが原核細胞に共通する特徴です。さらに、その大きさも真核細胞の1/10程度しかありません。とても小さい細胞なのです。

 

真核生物と原核生物

f:id:shimasensei:20180225135807j:plain このように真核細胞をもつ生物を「真核生物」原核細胞をもつ生物を原核生物と言います。先ほど例示した生物を真核生物と原核生物に分類すると、真核生物には「動物」「植物」「菌」「原生生物」が、原核生物には「細菌」が分類されます。

 

f:id:shimasensei:20180225135838j:plain

 

⑵細胞の構造

真核生物に共通する構造

f:id:shimasensei:20180225135852j:plain 真核生物の例として動物細胞と植物細胞をあげました。これら真核細胞に共通する特徴の主なものは①細胞膜、②、③ミトコンドリア、④細胞質基質です。

f:id:shimasensei:20180225135907j:plain

 ①細胞膜は外界と細胞内を仕切る役割を持っています。②の中には、染色体という構造があり、この中にDNAが収められています。③ミトコンドリア呼吸により、細胞の活動に必要なエネルギーを取り出す役割を持ちます。④細胞質基質とは細胞の内部にある液体で、細胞小器官の間を満たしています。細胞小器官とは、核やミトコンドリア葉緑体など、細胞内部にあって、役割がはっきりしている構造のことです。

 

植物細胞の特徴的な構造

f:id:shimasensei:20180225135924j:plain 真核細胞の中でも、植物は特徴的な構造を持っています。①葉緑体、②液胞、③細胞壁などの構造です。これらは動物細胞では観察することができません。①葉緑体は、光合成を行う細胞小器官です。②液胞は、糖や無機物の貯蔵、細胞内で不要になったものなどが入っており、植物細胞でよく発達しています( 動物細胞などには無いわけではありませんが、あまり発達していません)。③細胞壁は細胞の形を維持するのに役立っています。主成分はセルロースという物質ですが、これらは栄養学的に食物繊維と言われます。ヒトの場合、このセルロースを消化することができないので、便秘の改善に食物繊維をたくさんとることが勧められるのです(消化できないということは「うんち」の材料になるから)。

 

原核細胞の構造

f:id:shimasensei:20180225135940j:plain 原核細胞の例として、細菌の細胞をあげました。これら原核生物に共通する特徴の主なものは①細胞膜、②細胞質基質、③細胞壁があります。

①細胞膜は外界と細胞内を仕切る役割を持っています。②細胞質基質の中には、DNAが存在します。③細胞壁は細胞を守るための構造で、植物のものとは構造が異なります。

 

f:id:shimasensei:20180225135955j:plain

このように細胞は「核」という構造の有無で「真核細胞」と「原核細胞」に分けることができ、生物はこれらのうち、どちらかの細胞でできています。動物、植物、菌、原核生物のように真核細胞でできている生物を「真核生物」、細菌のように原核細胞でできている生物を「原核生物」と言います。

 

以上です。お疲れ様でした。